今年もたんぼの裏作やってます。

たんぼの裏作。稲刈り後、稲わらをカットし、撒き散らした後、稲株を起こして今年も小麦と緑肥を栽培してます。ココ屋久島は暖地中の暖地。ほっとくと稲株は死なず年内に再度出穂して1月末には実りますが、草丈が低くバインダーでは刈れません。手刈りしたとしても脱穀機でうまく脱穀もできず歩留まりが悪い。それよりも稲株起こして有機物として地力となり、小麦の藁と、レンゲなどの緑肥を田植え前にすき込むのが地力増進にとって最善か、と。冬の間、ただただ露地(裸の畑状態)だと土壌は痩せます。

昨年は小麦のみ条蒔きで緑肥はその両サイドにばら蒔きにしたのだけど、この田んぼに冬蔓延る困った草がいるので、今年は緑肥も条蒔きにしました。除草作業の簡略化の狙ってのことです。

これ。困った草「オオツメグサ」です。恐らく過去に投入された牛糞堆肥に種子が混入していたのでしょう外来種の困った草。ほっとくと畑一面この草で覆われ、在来のカラスノエンドウなども蔓延る猶予がありません。琵琶湖のブラックバスなどと同じく、栽培者としてはほとんど公害です。

通常たんぼの裏作にレンゲなどの緑肥を栽培する際、除草なんて作業は発生しないはずです。

屋久島では10月くらいからけっこうジャガイモが栽培されており、だいたいその前に牛糞堆肥を施しているようです。なので、ジャガイモが栽培されたことのある畑ではこの「オオツメグサ」がだいたい蔓延っていて、屋久島ではジャガイモ草なんて呼ばれていたりする。

生える以上仕方ない、というかこの草の下にレンゲがおり、成長を妨げられるので全部は無理でも取るしかありません。

しかし、なんで日本にもともと存在しない草の種子が牛糞堆肥に混入するのでしょうか?

牛糞堆肥自体が輸入されたものなのか、家畜飼料としてこの草が輸入されているのかのどちらかかな?


ところで日本では有機JUSって有機農業の認証制度があり、いわゆる有機野菜を名乗るにはこの認証制度を受けていなければなりません。

しかし、有機農業では化成肥料を使用せず堆肥などを使用するのだけど、その堆肥の由来には頓着ないようです。

欧州で有機農業で使用する堆肥は牛糞堆肥であった場合にはその牛が何を食べているのかまで遡る必要があります。

日本の場合、家畜飼料の7割は輸入で、しかもほとんどGM飼料です。残念ながら欧州の基準ではかれば日本の有機野菜の

7割は不合格ということになります。というか、日本でも遡ってほしいもんです。


脱線しましたが「オオツメグサ」を取り除くのとこの通り。レンゲはしっかり生え揃っていてくれました。


昨年は緑肥としてレンゲ、赤クローバ、ヘアリーベッチの3種を栽培しましたが、最も成績が良かったのがレンゲ。

レンゲはなんといって種が充実してしまえば、水を入れて田んぼにしても稲刈り後に落ち種が発芽してくれるのがイイ。昔からたんぼの裏作の優等生ですね。

次に良かったのがこのヘアリーベッチです。こちらは背丈が「オオツメグサ」と同じくらいあるので除草作業は手間取るが、生育がすこぶる旺盛で、綺麗な花を咲かせます。

ヘアリーベッチも時期的にうまくいけば種を落とせば言うことなし。

こちらは小麦「ミナミノカオリ」。もちろん昨年収穫した麦を種として蒔いておりますが、最近知ったこと、「ミナミノカオリ」は分蘖少ないらしい。よりによって今年は全体的に薄蒔きにしてしまいました。

昨年の反省をもとに麦踏みは3回し甲斐あって昨年よりは丈夫そうです。

そしてほぼ昨年と同時期に出穂。出来ればもう少し早く種まきせねばですね。


稲刈りが遅れれば、麦播きが遅れ、麦刈が遅れれば、田んぼの準備が遅れ、、、ってどこかで調整せねば!