久しぶりのブログ更新となってしまいましたが、着々と稲刈作業を進めております。
今年は、というか、最近は毎年気候は変わるのですが、長〜い梅雨、明けても雨の多い年でした。なのでココ屋久島での早期米は散々でした。
ところが、今のところですが屋久島に大きな影響を与えた台風がなかった!
結果、普通栽培では三畳食品史上最高の出来でした。まあ慣行栽培の収量に比べれば半分もございませんが。しかし肥料・農薬不使用のお米!
反省点も多々ありますが、天候に恵まれました。
さて、遅くなりましたが2015年度のお米栽培を振り返っていきたいと思います。
この写真、今年の4月末、小麦は熟れてレンゲは花盛りです。
例年ですとこの時期はビワの収穫最盛期なんで大変バッタバッタしてるんですが、昨年の台風の影響で枇杷の実もほんの少しで終了(泣)おかげで入念に田んぼの準備ができました。
5月初旬、小麦を刈り終え、小麦藁をカットしばら撒いたところです。レンゲはところどころで実を結び黒い種子をつけております。
当農園では田んぼの裏作として小麦・大麦とレンゲなどの緑肥を栽培しておりますが、全ては稲作のためです。この程度の小麦栽培で収穫できる小麦の量なんてしれております。重要なのは「小麦藁」。
レンゲに、畔草、全てを細かく刈り込み土に馴染みやすいようにして、、、
田起こし!
柔らかい草やレンゲは割と早い段階で分解していきますが、小麦藁は分解されるのに時間がかかり、つまり、稲が大きくなり穂が垂れる秋までかけて分解を続け、なおかつ全てが分解されるには数年かかります。
分解するのは地中の小動物や微生物。僕は土とは内臓のようなものだと思っておりますが、まさにたんぼにご飯をあげているようなものです。しかもそのご飯はそのたんぼで生産されたものです。冬季にそのたんぼでは蒔かれた作物、生えた雑草、そこに集まる昆虫類や微生物などによって生命活動が行われており、太陽と雨さえあれば再生産が行われるんですね。
イザ入水!
水を入れてかき混ぜて水がたんぼから抜けず溜まりやすいようにします。水をいれると、驚くほどのオケラが大慌てで畔に逃げ出します。モグラ穴もたくさんあるので、見つけ次第塞いでいきます。水が溜まるとすぐにトンボが飛んできて産卵を始め、いつのまにかオタマジャクシも増え、孵ったヤゴがや飛んできたサギがそれを食べていたりと。
ようやく田植開始です。
例年通りの5月植えでは1本1本植えていきましたが、今年は6月の遅植えもやり、2本植えも試しております。
おっと、その頃4月初めに田植えされた早期米の様子です。
植えた頃は爪楊枝の先っぽが水面から出てるような状態でしたが、少したんぼらしくなっております。5月植えに比べ水温気温が低いのでやはり生育が遅いですね。この時期の一本植えは厳しいようです。
田車を押せばこの通り!怖いぐらいの草!草!草!
空いているスペースがあればあるほど草は芽生える。これには反省、勉強になった。稲の生育が遅い上に疎植(広々と田植する)であれば草がいくらでも生える。
来年は3本くらい植えて、株間も条間も狭くする必要がありそうです。
そんな早期米の6月末、出穂開始です。早いですねえ。
中休みのない雨ばっかりだった6月。相変わらず生育は遅く、分蘖茎が確保できないまま出穂が始まりました。
変わって6月植えの分の6月末の様子。
さっそく蛾(たぶんイチモンジセセリ)が産卵にやってきております。
こちらは5月植えの分の6月末。
孵ったイネツトムシ(イチモンジセセリの幼虫)が稲の葉を巻いて食害しております。
無肥料・無農薬栽培のお米作りでは、6月7月ず〜っとに除草とハマキ虫退治に追われます。
6月末全景。
早期米は出穂、5月植えは分けつ中、6月植えはようやく活着して分けつが始まるところでしょうか。
7月下旬。
早期米は穂が色づいております。
今年は台風の被害がなく、なんとか草とハマキ虫にも対処し、順調に生育しております。
駆け足ですが8月下旬。
ほんっとに台風来ないんですか!いいんですか?
ただ、ココ屋久島に来ないってことは他の地域にいってかなりの被害がありますので大変胸が痛いです。
早期米は8月頭に刈り終え、
5月植えの分は9月中頃には刈れそうです。
9月5日。稲刈開始。
主にバインダーという機械で稲刈しますが、機械の入らない四隅は手刈り。幸せなひと時です。
機械で刈ってしまえば割とあっという間ですが、この手刈りの作業中に土の状態や、稲の株元の状態、生育状況を確認できます。
ザ・掛け干し!
最後までお天道様の力を借ります。
藁の養分までしっかり籾へ、天日でゆっくりじっくり乾燥。
本当にありがたい!これでこれから1年、美味しいぽんせんが焼ける!
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